ザッカーバーグ氏、純資産4兆円余り増加 配当発表でメタ株急騰
ニューヨーク(CNN) 米IT大手メタの株価が2日の取引で20%あまり急騰した。創業者であるザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の純資産は280億ドル(約4兆1500億円)以上増えた計算になる。
米ブルームバーグ通信の長者番付によると、ザッカーバーグ氏の資産はすでに1400億ドルを超える。メタ初となる現金配当を発表した後に株価が急騰し、ザッカーバーグ氏は多大な含み益を手にした。
2月22日時点の株主に1株当たり0.5ドルの四半期配当を支払うとの方針が伝えられたことを受け、メタ株は2日、20%あまり上昇した。
米証券取引委員会によると、ザッカーバーグ氏はメタの株式を約3億5000万株保有している。
ザッカーバーグ氏がこれ以上メタの株式を売買せず、四半期配当の水準が変わらないと仮定した場合、同氏は年間7億ドル近い配当金を得ることになる。
配当はただ株式を保有しているだけで恩恵が得られることから、株主には好感されるが、従業員への支払いや基本事業の改善をせずに人為的に株価を膨らませるものだとの批判も多い。
今回の株価上昇はメタ株に潜む潜在的な危険性を覆い隠すものでもある。ザッカーバーグ氏は1月31日、他のSNS企業トップとともに上院司法委員会に出席し、自社製品が若者に及ぼすリスクについて証言した。
この中で、ザッカーバーグ氏は10代のユーザーの生涯価値を270ドルと見積もったメタの社内文書や、ユーザーデータのマネタイズ方法を巡る透明性に関して追及を受けた。SNSで子どもが被害に遭ったと話す保護者に謝罪する場面もあった。