「コロナは人工的」の主張、フェイスブックは今後削除せず
ニューヨーク(CNN Business) 米フェイスブックは新型コロナウイルスが人工的に作られたとの主張について、今後は自社プラットフォームから削除しない方針を明らかにした。
バイデン米大統領はこれより前、新型コロナ感染症の起源をめぐる調査を強化するよう情報機関に指示していた。
フェイスブックの広報は26日遅くにCNN Businessに寄せた声明で、「新型コロナ感染症の起源に関する進行中の調査を踏まえ、公衆衛生の専門家と協議の上、今後は新型コロナ感染症が人工的に作られたとする主張を当社のアプリから削除しないことにした」と述べた。
そのうえで「当社はパンデミック(世界的大流行)の性質の変化に対応し、新たな事実や傾向の出現に伴い定期的に規約をアップデートするため、引き続き保健衛生の専門家と協力している」と説明した。
バイデン氏は26日、新型コロナウイルスの起源を90日以内に調査するよう当局者に指示したことを明らかにした。これに先立ち米情報機関の報告書で、中国の武漢ウイルス学研究所の研究者数人が2019年11月に体調不良を訴え、入院を余儀なくされていたことが判明。新情報の判明を受け、同ウイルスの起源について一段と踏み込んだ調査の実施をバイデン氏に求める声が改めて高まっていた。
フェイスブックは今年2月、「世界保健機関(WHO)を含む主な保健組織と協議」した結果、今後は同ウイルスが人工的に作られたとの主張を削除すると発表した。フェイスブックはワクチンに関する誤情報を拡散させる投稿や、公衆衛生当局者によって虚偽と指摘された他の主張も削除している。
今回の方針変更については政治ニュースサイト「ポリティコ」が最初に報じた。