「焚書」扱った漢詩投稿で物議、美団の株価急落 中国IT企業の苦境浮き彫り

中国デリバリー大手「美団」の経営者が焚書(ふんしょ)に関する漢詩をSNSに投稿して物議を醸し、株価が大きく下落する出来事があった/Long Wei/Costfoto/Sipa USA

中国デリバリー大手「美団」の経営者が焚書(ふんしょ)に関する漢詩をSNSに投稿して物議を醸し、株価が大きく下落する出来事があった/Long Wei/Costfoto/Sipa USA

香港(CNN Business) 中国デリバリー大手「美団」の経営者が焚書(ふんしょ)に関する1000年以上前の漢詩をSNSに投稿して物議を醸し、米ドル換算で数百億ドルの時価総額を失う結果となった。

騒動のきっかけは6日、美団の創業者兼最高経営責任者(CEO)である王興氏が唐王朝時代の詩をSNSに投稿したことだった。

その後、SNS「飯否」への王氏の投稿は削除された。ただ、美団はCNN Businessに対し、詩人・章碣が1100年以上前に書いた詩「焚書坑」が投稿に含まれていたことを確認した。詩は紀元前221年に統一中国の「始皇帝」を名乗った秦始皇を風刺する内容。

中国の公式史料によると、始皇帝は巨大な穴を掘って政府の認めない書物を燃やすことで反体制派をつぶし、人々に政権批判を思いとどまらせる目的で学者を生き埋めにしたとされる。

詩では、始皇帝が力を頼りに中国を永遠に支配しようと考えるのは希望的観測に過ぎないと指摘。「坑灰いまだ冷えざるに山東乱る(穴の灰がまだ冷えていないのに、山東では既に反乱が起きている)」との一節もある。山東は当時の権力拠点を指す。

SNSユーザーの一部は、王氏が遠回しの政権批判としてこの詩を投稿した可能性を指摘した。中国政府は現在、大手IT企業の締め付けを強化している。

また、アリババ集団の創業者ジャック・マー氏が昨年の講演で国営銀行を「質屋」の発想と批判し、金融当局の手法を時代遅れと指摘したことになぞらえるユーザーもいた。マー氏の講演は当局者の怒りを買い、世界最大となる予定だったアリババ傘下アント・グループの新規株式公開(IPO)は直前で中止となった。

この詩をめぐる騒動は美団のような中国IT企業の不安定な立場を浮き彫りにした。美団の株価は6日から11日にかけて13%あまり低下、約300億ドル相当の時価総額が吹き飛んだ。

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