米マイクロソフト、海中に沈めたデータセンターを引き揚げ
ニューヨーク(CNN Business) 米マイクロソフトが、スコットランドの海底に2018年に沈めたデータセンターを引き揚げたことがわかった。
マイクロソフトは「プロジェクト・ナティック」として、2018年にデータセンターを約35メートルの海中に沈めていた。マイクロソフトは将来はデータセンターを海中に設置するようになるのではないかとみている。データセンターは冷却システムを備え、再生可能エネルギーで電力供給が行われるよう設計されている。
今回海中から引き揚げたデータセンターはマイクロソフトとしては2つ目。カリフォルニア州にも設置したことがあり、こちらのデータセンターは2016年8月から11月まで海中にあった。
マイクロソフトの仮説では、窒素は酸素よりも腐食が少ないほか、部品にぶつかったりする人間もいないため、地上にあるデータセンターよりも海中のデータセンターのほうが信頼性が高まるという。また、熱によって所要電力が大きく増えるが、自冷できる海中の環境ならより効率が高まるとしている。
マイクロソフトによれば、事故率も、地上のデータセンターと比べて海中のデータセンターは8分の1だったという。