「犯人は北朝鮮」、FBIが自説固持 ソニー・サイバー攻撃
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」の配給元であるソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)がサイバー攻撃を受けた事件で、米連邦捜査局(FBI)は、データ専門家から複数の個人がサイバー攻撃に関与した可能性を示す情報の提供を受けても、北朝鮮が実行犯であるとの当初の判断を固持していることが31日までに分かった。FBI情報筋が明らかにした。
サイバーセキュリティー企業Norseの副社長カート・スタンバーガー氏とFBI情報筋によると、FBIの職員とNorseの代表団は29日、ミズーリ州セントルイスで3時間にわたる話し合いを持った。
会談は、Norse側の要請で行われた。スタンバーガー氏によると、会談の間、Norseの代表団はFBIの職員らに、ソニーの元従業員を含む数人がサイバー攻撃に関与したことを示す情報を提供したという。この元従業員は、ロサンゼルスでソニーに10年間勤務したが、今年5月に解雇されていた。
Norseは、ソニーの元従業員を含む数人がサイバー攻撃に関与したとする根拠については説明しなかった。FBIは同社が示したデータを積極的に受け入れ、捜査への協力に感謝の意を示したという。
しかし、FBI情報筋によると、FBIは「FBI、米国の情報コミュニティー、米国国土安全保障省、海外のパートナー、民間部門」からの情報を基に、北朝鮮が実行犯であるという当初の判断を変えていないという。
FBIは、「情報源、技術の機密性」を理由に、Norseから提供された情報は一切公開していないという。