野生のマナティーが大量死、赤潮で非常事態宣言 米フロリダ州

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米フロリダ州のマナティーが、赤潮などの影響で大量死している/Orlando Sentinel/Tribune News Service/Getty Images

米フロリダ州のマナティーが、赤潮などの影響で大量死している/Orlando Sentinel/Tribune News Service/Getty Images

(CNN) 米フロリダ州に生息する水生哺乳類のマナティーが、赤潮などの影響で大量死している。環境保護団体PEERの報告によると、今年1~8月の間に死んだ個体数は、昨年1年間に死んだ個体数を上回った。

PEERによれば、今年1月から8月12日までに死んだマナティーは540頭に上り、2017年の1年間で死んだ538頭を超えた。専門家は原因として、気温が低かったことや赤潮が発生したことを挙げている。

もしこのままのペースが続けば、マナティーの個体数が10%減る可能性もあるという。

PEERの専門家は、「フロリダのマナティーは、この生態系災害に対して無防備だ」と述べ、赤潮はマナティーにとってもその餌の供給にとっても有害だと指摘、「フロリダ州で続く水質の悪化は、マナティーにとって死刑宣告に等しい」と語った。

今年の赤潮に関連して死んだマナティーの数は、2013年の例外を除き、過去10年で最悪の状況にある。今年に入って赤潮が関係して死んだと思われるマナティーは97頭。2013年は277頭が赤潮のために死んだと推定され、同年に死んだ個体数は合計で803頭に達していた。

赤潮は藻類の急激な繁殖によって海水が赤く見える現象で、フロリダ州では頻繁に起きる。海洋生物に与える被害は大きく、死んだ魚やウミガメ、マナティー、ジンベイザメなどが海岸に打ち上げられている。

フロリダ州のスコット知事は、異例に長引く赤潮の被害について、州内の7郡に非常事態を宣言した。

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