ロシア軍艦「オルスク」を国営メディアが特集 ウクライナ軍が破壊と一時発表

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破壊されたロシア軍の艦船「オルスク」は前日に国営メディアの特集の題材となっていた/Ukrainian Navy

破壊されたロシア軍の艦船「オルスク」は前日に国営メディアの特集の題材となっていた/Ukrainian Navy

(CNN) ウクライナ軍が24日に破壊したと発表したロシア軍の艦船「オルスク」はその前日、プーチン大統領寄りの国際テレビネットワーク「ロシア・トゥデー(RT)」で特集されていた。

ウクライナ軍は25日になって、破壊した艦船は「サラトフ」だったとの声明を出した。

番組はオルスクを見下ろすドローン(無人機)の映像とともに始まり、リポーターが艦名を口にする。カメラが艦からゆっくり降ろされる装甲兵員輸送車を捉えるなか、リポーターは「珍しい光景だ。ウクライナ軍が戦わず無傷のまま放棄した港に、ロシア海軍の艦船がいる」と語っている。

その後、甲板に立ったリポーターは大型艦砲2基を含む艦載兵器の一部を見せ、続けて同艦の揚陸艦としての機能を詳しく説明している。

「この艦の主眼は兵士や重機の輸送にある。戦車20台もしくは装甲兵員輸送車40台のほか、膨大な数の兵員を収容できる」「ロシアの作戦成功には兵士の補給と補強が何よりも重要になる」

オルスクの喪失がロシア軍にとって大きな痛手となりうる理由を示す場面もある。波止場に立ったロシア人将校は港への到着を「画期的な出来事」と評し、「ウクライナの既存のインフラを黒海艦隊が兵站(へいたん)運用に活用する全く新しい機会が開ける」と語っている。

ロシア国防省は港で起きた爆発について公式のコメントを出していない。SNS上では、ウクライナ南東部ベルジャンスクの港湾にいる船が炎に包まれる様子が捉えられている。

ウクライナ軍は船を破壊したと主張しているものの、使用した兵器に関する詳細は明らかにしていない。

オルスクはサラトフ級の揚陸艦で、北大西洋条約機構(NATO)ではアリゲーター級として知られている。24日に投稿された映像の分析では、爆発の発生後すぐにロシア海軍の艦船1隻が港を離れたことがわかっている。

ロシア国営メディアのRTは大統領府の代弁機関とみなされており、今月初めから国際的な制裁の対象になっている。

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