東京などで五輪会場が無観客に、緊急事態宣言下の開催決定
(CNN) 新型コロナウイルスの感染拡大で東京都への緊急事態宣言の発令が決まったことを受け、今月後半に始まる東京五輪は東京都など1都3県の会場で観客を入れずに開催されることが決定した。
五輪や政府関係者などからなる5者協議を経て発表された。
大会組織委員会の橋本聖子会長は「極めて限定された形を余儀なくされた」と述べた。
国際オリンピック委員会(IOC)の広報担当によると、開催都市の会場が無観客になるのは前例がないという。
東京に隣接する千葉、神奈川、埼玉の会場も無観客となる。宮城、福島、静岡の会場は定員の50%以内で上限を1万人とする観客を入れる。
大会組織委員会の武藤敏郎・事務総長は関係者の入場について、IOCや各国オリンピック委員会の幹部は観客ではなく役割を持っており、会場に入れるとの認識を示した。
橋本会長によると、開会式に関係者が入れるかどうかは検討中。
同日、菅義偉首相は五輪が緊急事態宣言下で開催されることになると確認。対策本部で「首都圏は先月末以降感染者数の増加が続いている」と述べた。
緊急事態宣言の期間は7月12日~8月22日。7月23日~8月8日の大会期間すべてがこれに含まれる。前回の東京への緊急事態宣言が解除されたのは先月20日だった。
CNNの世界のワクチン接種状況の集計によると、日本の新型コロナウイルスワクチンの接種完了者は人口の15%。米国の47%や英国の50%近い数値からは遅れをとっている。