日本の「クリスタル宇宙」、別の惑星から来た魔法の作品?
美術館で絵画を鑑賞する場合と今回のような体感する芸術の違いは?
最大の違いは観客が芸術作品に参加し、その一部になれるようにしたこと。この点は非常に重要だ。「モナリザ」に反対するわけではないが、仏ルーブル美術館でモナリザの絵を見る場合、自分と作品は1対1の関係になる。
自分1人で作品を見たいという気持ちから、他者の存在に対しては若干ネガティブな姿勢になる。
一方、今回の作品は1人で見ても多くのことは起きないが、他の人と一緒に見るとエフェクトが増える。鑑賞体験の美しさが増すため、他者に対して少しだけポジティブな気持ちになれる。
現在のアートとテクノロジーの関係をどのように捉えているか?
我々にとってテクノロジーは道具や素材でしかない。まず始めにコンセプトや実現したいことを持つのが重要で、テクノロジーという道具を使うのはその後だ。
過去の芸術作品との比較で言えば、我々の作品は光で、あらゆるものが我々のキャンバスとなっている。物理的な作品を超えて拡張したいと思っていて、そうした空間を作ろうとすると新しいテクノロジーが必要になる。これは1人では実現できず、チームが必要だ。そのため我々のオフィスには400人を擁している。