W杯用のスタジアム建設、裁判所が一時差し止め ブラジル
(CNN) ブラジル南部クリチバの裁判所は2日、来年のサッカー・ワールドカップ(W杯)の会場となる同地のスタジアムの建設を一時差し止める命令を下した。
差し止めの理由は、建設作業員が「生き埋めにされたり、関係車両にひかれたり、高所から転落したり、建設資材の下敷きなるなどの深刻な危険がある」というもの。安全が確認されない限り、作業の再開はできないという。
建設会社と労働裁判所は4日に会合を開き、対応を協議する予定。
問題のスタジアムは地元のプロサッカークラブ「アトレチコ・パラナエンセ」の本拠地で、W杯では4試合が行われる予定になっている。当初は開閉式の屋根を設置する予定だったが、屋根の工事はW杯後に延期されている。
国際サッカー連盟(FIFA)のジェローム・バルク事務局長は8月、ブラジル各地の試合会場を視察。全てのスタジアムについて建設を12月までに終わらせなければならないと発言。ブラジルのレベロ・スポーツ相も8月、競技場建設の遅れに懸念を表明していた。
W杯は来年6月、サンパウロで開幕。決勝戦は有名なリオデジャネイロのマラカナ競技場で行われる。マラカナン競技場は長期にわたる改修を終えて今年、再オープンした。