東南アジアで記録的な暑さ、長引く休校で教育格差が拡大
香港(CNN) カンボジアは4月、気温38度を記録した。首都プノンペンで学ぶ生徒らはただちに学校から帰宅させられた。
風通しの悪い教室の息苦しいほどの暑さと高い湿度は耐えがたい。ある生徒はCNNに教室にエアコンがないと話す。43人の生徒はほぼ毎日、ミニ扇風機を手に授業を受けているという。
南アジアの多くの国々では気候変動によって異常気象が激しさを増し、頻度も高まっていることが科学的に示されている。5億人近い子どもたちは生命を脅かす熱波などにさらされている。
バングラデシュは4月、危険な熱波に見舞われ、国中の学校が閉鎖された。多くの学校は設備が不十分で、扇風機やエアコンなどの冷房設備が不足している。国際NGOのセーブ・ザ・チルドレンや国連児童基金(ユニセフ)などの団体によると、3300万人以上の子どもたちが熱波の影響を受けた。
ユニセフによると、最も打撃を受けたのは地方の貧しい子どもたちだ。貧しい家庭では遠隔学習をするためのノートパソコンやタブレット端末のような機器を買う余裕がない。
国連と関連機関は、発展途上国が気候危機の最前線にあり、熱波や竜巻、暴風、洪水のような長引く異常気象の矢面に立たされていると述べている。
カンボジアとフィリピンの専門家や教育関係者らはCNNに対し、3月と4月は学校にとって非常に厳しい状況だったと語った。