アルテミス計画第2弾の有人飛行、「数カ月の遅れ」か NASAが発表へ

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NASAのアルテミス計画第2弾の有人飛行に「数カ月の遅れ」が生じる見通しとなった/Paul Hennessy/Anadolu Agency/Getty Images

NASAのアルテミス計画第2弾の有人飛行に「数カ月の遅れ」が生じる見通しとなった/Paul Hennessy/Anadolu Agency/Getty Images

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)首脳部は9日、人類の月面再着陸をめざす「アルテミス計画」の初の有人飛行ミッションに「数カ月の遅れ」が出ると発表する見通しとなった。NASAの現職員と元職員1人ずつが明らかにした。

遅延によりアルテミス計画の第2弾「アルテミス2」が影響を受ける。このミッションでは、宇宙飛行士4人を月近傍を通過する旅に送り込むことを目指しており、今年11月に打ち上げが行われる予定だった。

NASAの監察総監は昨年11月の報告書で遅延の可能性をほのめかし、月への有人飛行を安全に実施するために対処する必要がある課題3点を挙げていた。

第一に、大型ロケット「スペース・ローンチ・システム」の建造、輸送、打ち上げに使用される地上装置が「予想を上回る損傷を被った」点。11月の報告書では、地上装置の修理作業が進行中だとしていた。

第二に、アルテミス2で宇宙飛行士が搭乗する「オリオン宇宙船」の耐熱シールドが、アルテミス1の大気圏再突入時に「予想外の侵食」を受けた点。

監察総監は最後に、NASA関係者がアルテミス2の「最重要課題」と位置付ける点に言及。初の有人飛行に向けてオリオン宇宙船を準備し、電力や推進力を提供する「欧州サービスモジュール」と統合する作業を挙げた。

アルテミス2は成功裏に完了したアルテミス1をベースに進められる予定だった。アルテミス1は無人の試験飛行で、NASAのオリオン宇宙船を約225万キロ離れた月周回軌道に送り込んだ。

アルテミス2のミッションでは、アポロ計画の終了以来初めて、人類を月周回軌道に送り込む予定となっている。昨年4月には参加する宇宙飛行士4人が発表された。

アルテミス2を地ならしとして、2020年代後半には第3弾の「アルテミス3」ミッションも予定されている。このミッションについてNASAは、女性と有色人種を初めて月面着陸させるものになると明言。人類の月面着陸は1972年のアポロ計画終了以降で初となる。

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