世界最大の細菌発見 長さ1センチ、人に例えれば「エベレスト並みの身長」

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研究者が細菌を発見したマングローブの水中の様子/Pierre Yves Pascal

研究者が細菌を発見したマングローブの水中の様子/Pierre Yves Pascal

ボーランド氏によると、T.マグニフィカは硫黄水の底の堆積(たいせき)物の上で、硫黄の化学エネルギーを利用し、周囲の水から酸素を取り込んで糖類を生成しているほか、二酸化炭素も餌としている。

普通の細菌よりも大きいことから、周辺の環境にある酸素と硫黄を同時にうまく利用できるのかもしれないとボランド氏は推測する。普通の細菌より巨大な細胞を持つことから、天敵に捕食される心配がない可能性もある。

T.マグニフィカやその仲間の細菌は、世界中のマングローブ林に存在している可能性が大きいと、米ローレンス・バークレー国立研究所のタンジャ・ボイケ氏は解説する。同氏は今回の論文の筆者の1人。

「私たちは驚くほど微生物界のことが分かっていない」と同氏は述べ、微生物界はいまだに「ブラックボックス」状態にあると指摘。巨大細菌は目の前に隠れているかもしれないと話し、「まだ見たことがないからといって、存在しないとは限らない」と言い添えた。

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