「生きた化石」アリゲーターガー、米カンザス州で初めて見つかる
(CNN) 米カンザス州のカンザス川で「生きた化石」ともいわれる魚「アリゲーターガー」が発見された。記録に残るのは初めてとなる。
カンザス州の野生生物・公園当局によれば、ダニー・リー・スミスさんは9月20日、いつものようにネオショー川に釣りに出かけ、1.37メートル、17.92キロのアリゲーターガーを捕獲した。アリゲーターガーの化石の記録は1億年前にさかのぼることから、生きた化石とも呼ばれる。
スミスさんは以前も、ロングノーズガーやスポッテッドガーなどカンザスにも生息するガーを見かけたことがあったが、今回のものは初めてだった。なぜなら、アリゲーターガーはカンザスの水域の在来種ではないからだ。
スミスさんは、「アリゲーターガーが最初に水中から現れたときには驚いた」と振り返り、「きっと、一生に一度の出来事だ」と語った。
アリゲーターガーは、一般にカンザスで見られる他のガーとは違い、口先が幅広で、ワニのような形態をしている。米魚類野生生物局によれば、アリゲーターガーは、オハイオ州の南西やイリノイ州の南からミシシッピ川流域、メキシコ湾南部にかけて見つかる。
今回見つかったアリゲーターガーがどのようにしてネオショー川にたどり着いたのかは不明。
カンザス州の野生生物・公園当局で26年のキャリアを持つショーン・ライノットさんは、川の在来種でない生き物に出会ったのは、2度か3度だけだと語る。
非在来種を持ち込むのは、病気を持ち込んだり、生態系を乱したりするため有害だ。カンザス州では、現地で釣った魚を放すのでなければ、公共の水域に魚を放すことは違法となっている。
ライノットさんによれば、アリゲーターガーは他の州では保護プログラムの対象となっているが、今回発見されたアリゲーターガーにはタグなどはついていなかった。