4年前になくしたサーフボード、2700キロ離れたところで見つかる 豪
(CNN) オーストラリアで、4年前のサーフィン中に波にさらわれたサーフボードが、このほど持ち主の男性のもとに帰ってくる見通しとなった。ボードは男性がなくした海上から2700キロ離れたところで見つかっていた。
サーファーのダニー・グリフィスさんは2017年3月、豪南部タスマニア州の沖合にある岩の島、ペドラ・ブランカでサーフィンをしていたところ、サーフボードから海中に落下した。水面に顔を出すと、サーフボードがどこにも見当たらなくなっていたと、CNNに語った。
鮮やかな緑色のそのボードは特注品で、友人にも手伝ってもらって探したものの結局見つからず、あきらめざるを得なかった。「二度と目にすることはないだろうと思った」と、グリフィスさんは振り返る。
ところが先週あたりから地元のサーフィン愛好家の間で、タスマニアから来たサーフボードが北部のノース・クイーンズランドで見つかったという話が広まった。直線距離にして約2700キロ離れているが、ボードの写真を見せられたグリフィスさんは「一目で自分のボードだと分かった」。表面にはフジツボのようなものが張り付いていたが、自分のものに間違いないと思ったという。
ボードは2年前、ノース・クイーンズランドのマグネティック島沖で漁をしていた兄弟が見つけていた。兄弟はそれを持ち帰り、汚れを落としたうえで家の中に飾っていたという。
その後、兄弟の両親が旅行でタスマニアを訪れた際、地元の人たちに対し、同地で作られたボードを息子たちが見つけたという話をしていた。
サーフボードはペドラ・ブランカでサーフィンをするための特注だった/Courtesy Danny Griffiths
この話を耳にしたグリフィスさんは兄弟に連絡を取り、ボードを返してもらえることになった。
グリフィスさんから質問を受けた海洋学者が調べたところ、ボードは潮の流れに乗ってニュージーランド周辺を漂った後、クイーンズランド州に到達したとみられる。
1年4カ月の間波にもまれた計算だが、標準的なモデルよりもはるかに耐久性の高いビッグウェーブ・ボードだったため、損壊することはなかった。
グリフィスさんによれば、このタイプのボードは高い水圧に持ちこたえられるように設計されており、おそらくその上を車で走っても壊れないという。
つまり漂流中に岩にぶつかっても壊れず、海鳥につつかれて穴が開くこともない。通常のボードではそれで穴が開き、海に沈むとグリフィスさんは付け加えた。
これまで代わりのボードを複数試してきたが、なくしたボードほどしっくりくるものは一つもなかったというグリフィスさん。来週あたりにはボードとの再会を果たす見込みだが、現在も使用可能な状態かどうか、テストはするつもりだという。