中国の成人の半数強、5億人以上が「太りすぎ」 富裕化に伴い急増

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中国で5億人以上が太り過ぎていることがわかった/Shutterstock

中国で5億人以上が太り過ぎていることがわかった/Shutterstock

(CNN) 中国で富裕層の増加に伴い、肥満率も上昇している。中国国家衛生健康委員会が23日に発表した統計によると、成人の肥満率は過去20年足らずのうちに2倍以上に増え、2002年の7.1%から2020年は16.4%になった。

肥満も含めた過体重の成人は50.7%を占めている。人口14億人の中国で、これは5億人超に相当する。

2002年の時点で過体重の成人は29.9%にすぎなかったが、2012年には42%に増えていた。

「我が国の国民は、過体重と肥満の重大な問題に直面している。過体重や肥満の割合は、都市部でも地方でも、あらゆる年齢層で着実に増えている」。国家衛生健康委員会は23日の記者会見でそう指摘した。

太り過ぎが増えた一因は、中国の急激な経済成長に伴う食生活の変化にある。1950年代~60年代にかけては飢饉(ききん)のために推定4500万人の中国人が餓死した。1993年までは、主食のコメや油、卵、食肉などを入手するためには政府配給の食品券が必要だった。

だが食品が不足していた時代はとうに終わった。裕福になった国民の食卓には、栄養価が高く、カロリーも高い食品が並ぶようになった。

世界保健機関(WHO)によると、過体重や肥満のために死亡する人は、世界で年間少なくとも400万人に上る。

世界の肥満率も上昇し、1975年に比べるとほぼ3倍になった。2016年には世界の成人の39%(19億人以上)が過体重に分類されている。この中には肥満の6億5000万人以上が含まれる。

過体重や肥満について中国はWHOよりも厳しい基準を採用している。WHOは体格指数(BMI)が25以上を過体重、30以上を肥満とするところ、中国では24以上を過体重、28以上を肥満と定義している。

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