異例の高温続くシベリア、「警戒すべき兆候」と研究者

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川に沿って約230キロを流れる氷=ロシア・ヤクーツクのレナ川/Gavril Starostin/TASS/ZUMA

川に沿って約230キロを流れる氷=ロシア・ヤクーツクのレナ川/Gavril Starostin/TASS/ZUMA

(CNN) 気温が異常に高い状態が長く続く現在のシベリアについて、気候変動の研究者らが「警戒すべき兆候」と懸念を示している。

欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、先月のシベリアの地表温度は平均を最大10度上回り、5月の気温としては1979年に記録を取り始めてから最高となった。世界全体でも同様に、記録上最も暑い5月だったという。

気象学者のマルティン・ステンデル氏は、気候変動という要因を除いた場合、シベリア北西部でこれだけの気温の偏差が起こるのは10万年に1度の確率だと指摘した。

しかしシベリアでは5月だけでなく、この冬から春にかけて地表の気温が平均より高い状態が続いていた。C3Sの結果からは、とりわけ1月以降そうした傾向が顕著だったことが見て取れる。

C3Sの上級研究員の1人は「間違いなく警戒すべき兆候だ」と強調した。

シベリアは従来から月ごと、もしくは年ごとの気温差が大きいことで知られているが、C3Sによれば今回のように数カ月間連続で高温が続くのは異例だという。

温暖化の現象は地球全体でみられるものの、研究者らは北極地域の温暖化について平均で他地域の2倍の速度で進行しているとの見方を示す。

今年の冬の気温についてはロシアの気象当局も、観測開始後の140年間で最も高温だったと明らかにしていた。

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