振り込め詐欺の被害に遭う高齢者、認知症の兆候の可能性 米研究

詐欺の可能性を認識できない状態には、認知症などの兆候との関連が認められるという/Carsten Koall/Getty Images Europe/Getty Images

詐欺の可能性を認識できない状態には、認知症などの兆候との関連が認められるという/Carsten Koall/Getty Images Europe/Getty Images

(CNN) 独り暮らしをしていた高齢の女性。ある日、親しげな口調の男から電話がかかってきた。男は女性がくじに当たって投資のチャンスを獲得したと告げ、200ドルを投資すれば2000ドルになって戻ってくると持ちかけた。

女性は言われるままに相手の口座に200ドルを送金。投資話はエスカレートして、毎日電話がかかってくるようになった。この女性の主治医で高齢者医療に詳しい米セントルイス大学病院のアンヘラ・サンフォード医師によると、女性は姪(めい)が気付くまでの間に、1万ドル~1万2000ドル(約110万~130万円)をだまし取られていたと思われる。

女性は後に、軽度の認知障害があると診断されたが、記憶力テストの点数はそれほど悪くなかった。問題は、記憶力ではなく判断力の低下にあった。

米司法省によると、米国の高齢者から盗まれたりだまし取られたりした金額は年間30億ドルに上る。判断力が優れていれば電話を切ることもできるはずだが、自分をだまそうとする相手との会話をなかなか終わらせることができない症状は、認知症の兆候の可能性があるという調査結果が、このほど米内科学会誌に発表された。

それによると、認知症の兆候が表れていない高齢者のうち、電話を使った詐欺の可能性をほとんど、あるいは全く認識していない人は、その可能性を認識している人に比べて、軽度の認知力低下か、場合によってはアルツハイマー病のリスクが高いことが分かった。

研究結果を発表した米ラッシュ大学アルツハイマー病センターの研究チームは、シカゴ地域に住む認知症と診断されたことのない高齢者935人について、平均6年にわたって継続調査した。

期間中にアルツハイマー病を発症したのは151人(16.1%)、軽度の認知障害と診断されたのは255人(34.2%)だった。

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