サッチャー元英首相、パンダ同乗拒否 機密文書公開で明らかに

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故サッチャー元首相は青字で「not」と「me」に下線を引いて強調していた

故サッチャー元首相は青字で「not」と「me」に下線を引いて強調していた

(CNN) 英国の故マーガレット・サッチャー元首相が、公式訪問のため米首都ワシントン行きの超音速機コンコルドに搭乗する際にジャイアントパンダと同乗してもらえないかとの要請を拒否していたことが分かった。29日に機密解除された英内閣の公文書で明らかになった。

これによれば、英ロンドン動物学会会長のザッカーマン卿は1981年、複数の当局者に対し、サッチャー氏に雄のパンダをコンコルドに同乗させて米国に連れて行ってもらえないか打診した。ワシントンのスミソニアン国立博物館はこれに先立ち、同博物館の雌のパンダと交配させるためロンドン動物園のパンダの貸し出しを要請していた。

当時のロバート・アームストロング内閣官房長はサッチャー氏の私設秘書に充てた書簡の中で、「ザッカーマン卿はこれを英米間の特別な関係のしるしになると見ています」と言及。そのうえで、「首相が来月ワシントンを訪問する際、コンコルドにパンダを同乗させてくれないかとまで(ザッカーマン氏は)提案しています」と書き添えた。

これに対しサッチャー氏は、要請を記した文書に青いフェルトペンで「私はパンダと同乗するつもりはない」と記入。強調のため「not」と「me」という単語の下に二重線を引いたうえで、「パンダと政治家の組み合わせは縁起が良い物ではない!」と記した。

さらに「パンダについては私よりもZ卿の方がよく知っている。この手のことは彼が手配できるはずだ」として、代替策を講じるべきだと示唆している。

今回の文書は、英国立公文書館が公開した内閣の機密文書の中にあったもの。ロンドン動物園は当時、財政難に見舞われており、公開文書ではこうした財政危機について詳述している。

英国法は政府部局に対して、歴史的な価値のある記録を特定し、永久保存のため作成から20年以内に国立公文書館に送るよう義務付けている。

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