眠れないのは満月のせい? 研究で実証

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(CNN) 満月の夜は眠りの質が落ちる傾向にあり、睡眠時間は新月の夜に比べると平均20分短くなる――。スイスの研究チームがこのほど、そんな実験結果を細胞生物学会誌に発表した。

バーゼル大学附属精神科病院のクリスチャン・カヨチェン氏によると、スイスでは就寝中に月を感じる、あるいは満月のせいでよく眠れないと訴える人が約40%に上るという。

そこで研究チームは、20~74歳の健康な被験者33人に研究施設に3日半滞在してもらい、窓のない部屋で寝てもらう実験を行った。部屋の温度や湿度は厳密に管理した。

その結果、部屋から月は見えなかったにもかかわらず、満月の夜は睡眠時間が平均して20分短くなった。眠りに落ちるまでにかかる時間は新月の夜に比べて約5分長くなり、深い眠りに落ちている時間は平均で30%減った。

さらに、眠気を司るホルモンのメラトニンの分泌量を調べた結果、満月が近づくにつれ、メラトニンの分泌量が減ることが分かった。

カヨチェン氏は「人の睡眠およびメラトニンの分泌量は、満月までの日数に大きな影響を受けることが分かった」と解説する。満月が睡眠に干渉する理由は不明だが、脳内時計が何らかの形で月と同調しているのではないかと推測している。

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