乗務員約100人、そろって病休願い 85便欠航 インド格安航空
ロンドン(CNN) インドの格安航空会社「エア・インディア・エクスプレス」の客室乗務員の約100人が「ぎりぎりの時間帯」に病休を願い出て、計85便が欠航に追い込まれる不測の事態がこのほど起きた。
このしわ寄せで数千人規模の乗客の旅行計画に悪影響が出たという。同社の報道担当者は「予想もしていない事態だった」としながらも、「顧客に迷惑を及ぼしたことを踏まえ、一部の乗務員には適切な措置を講じる」と処罰を科すことをにおわせた。
今回の事態の経緯に詳しい関係筋はCNNの取材に、そろっての病休申請は7日夜に起きたとした。同社は、欠航が決まった便に搭乗予定だった乗客や出発が3時間以上遅れた便の乗客には航空料金の全額払い戻しや新たな搭乗便を無料で提供する便宜を図るともした。
公式サイトによると、同社は週2500便以上を運航。国内や海外の45空港に乗り入れている。
関係筋によると、同社の客室乗務員の一部は最近、能力主義の勤務評価制度への不満を示していたという。この制度は、同社が2年余前に民営化された後に打ち出された経営改革の一環となっている。
同航空はインドの大手航空「エア・インディア」の子会社。インド政府は2022年、エア・インディアを同国の財閥「タタ・グループ」に売却してもいた。