仏スキー場「ラ・サンビュイ」、雪不足で廃業決定

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スキー場「ラ・サンビュイ」のリフト/Colin Michael Baker/Alamy Stock Photo

スキー場「ラ・サンビュイ」のリフト/Colin Michael Baker/Alamy Stock Photo

(CNN) 欧州最高峰モンブランの近くにある仏アルプスのスキー場「ラ・サンビュイ」がリフトの撤去を決めた。雪不足でスキーシーズンが極端に短くなり、営業を続けるのは困難になったとの判断からだ。

地元市長がCNNとのインタビューで語ったところによると、かつては12月初めから3月末まで雪があったが、昨冬の降雪はわずか4週間。量も少なく、ゲレンデではすぐに下の岩が現れた。

営業できたのは1~2月の5週間足らずだった。年間の赤字は50万ユーロ(約7900万円)に上るとみられる。シーズン中にリフトの運行を続けるだけで、年間8万ユーロの経費がかかるという。

ラ・サンビュイはリフト3本、最高標高が1850メートル。2016年に開業した。決して大きなスキー場ではないが、コースは上級者向けから初心者向けまでと幅広く、リフト券も手ごろな価格で、家族連れなどに人気があった。

地元議会でこの夏、廃業が決まった。公式サイトには、これを受けて10日付で廃業すると書かれている。

市長によると、今後は夏のハイキングやアウトドア活動などで自然に親しむリゾートとして、観光客の誘致を目指す。

同市長は、廃業の原因が地球温暖化にあることは明らかだと述べ、国内のウィンタースポーツ・リゾートはすべて温暖化の影響を受けていると指摘した。

一方、廃業に反対する地元グループは、夏の間もリフトを運行するなどして存続を図ろうと主張し、署名活動を展開。議会に撤回を求める訴えを起こす構えだ。

フランス国内で危機に陥ったスキー場は、ここだけではない。昨年は同じ仏アルプスのサンフィルミンでも、リフトが撤去された。

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