サウジとロシア、減産や輸出削減を延長 原油価格上昇

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サウジアラビアとロシアが減産や輸出削減を延長する/Maxim Shipenkov/EPA-EFE/Shutterstock

サウジアラビアとロシアが減産や輸出削減を延長する/Maxim Shipenkov/EPA-EFE/Shutterstock

ロンドン(CNN) 世界有数の原油輸出国サウジアラビアとロシアが減産や輸出削減を少なくとも3カ月延長すると表明したことを受け、原油価格が新たな高値を付けた。

原油価格の世界指標である「ブレント原油」は、1.8%上昇して1バレル=90ドル(約1万3000円)超を記録。米国の指標「WTI原油」も同程度の上げ幅となり、1バレル=87ドルを付けた。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国でつくる「OPECプラス」は長期的な大幅減産で合意して原油価格の下支えに動いており、サウジとロシアの措置はこうした取り組みを強化するものとなる。

サウジ・エネルギー省の当局者は国営サウジ通信(SPA)に対し、日量100万バレルの減産を12月末まで延長する方針を明らかにした。

サウジの減産は7月から実施されている。近年最大規模の減産幅で、サウジの生産量は日量900万バレルまで減少した。これに先立ちサウジ政府は今年4月にも減産を発表しており、こちらの措置は2024年12月まで続く。

国際通貨基金(IMF)によると、サウジの財政収支が均衡するためには、ブレント原油ベースで1バレル=81ドル程度の水準が必要になる。サウジは昨年ほぼ10年ぶりに財政黒字を報告したものの、今年は財政赤字に転落している。

一方、ロシアはウクライナでの戦争を支える目的で収入増を模索している。ロシアのノバク副首相は5日、原油輸出量を今年末まで日量30万バレル減らすと発表。サウジと同様、以前の措置を延長する。ロイター通信によると、この決定についてノバク氏は「(石油市場の)安定とバランスを維持するため」としている。

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