バフェット氏率いる米バークシャー、TSMC株を全て売却

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米著名投資家ウォーレン・バフェット氏/The Asahi Shimbun/Getty Images

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏/The Asahi Shimbun/Getty Images

香港(CNN) 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイは15日、世界最大の半導体メーカー「台湾積体電路製造(TSMC)」の保有株の残りを売却したと明らかにした。「オマハの賢人」と称されるバフェット氏は、TSMCが台湾を本拠地としていることに警鐘を鳴らしていた。

バークシャーは同日の提出書類で、第1四半期(1~3月期)末の時点でTSMC株はもう保有していないと開示した。

バフェット氏はここ数週間、TSMCの本拠地である台湾の将来をめぐり繰り返し懸念を表明。中国共産党は台湾を統治したことは一度もないものの、自国の領土の一部だと長年主張している。

バークシャーはこのところ、TSMC株の保有数をすでに減らしていた。

2月には、数カ月前に41億ドル(現在のレートで約5560億円)で取得したTSMC株のうち86%を売却したと開示。長期投資で知られるバフェット氏としては異例の早期売却と受け止められていた。

バフェット氏はアナリストとの会見で売却の判断について説明を求められ、「場所が好ましくない。その点を再検討した」と説明。「台湾よりも日本に資本を配置する方がいいと思う」「売りたくなかったが、それが現実だ」とも述べた。

ただ、株式を売却する一方、TSMCについては「世界で最も巧みに経営されている企業の一つで、最も重要な部類に入る」と称賛した。

TSMCは米アップルや米クアルコムといった世界の大手IT企業に半導体を供給しており、台湾の宝と目されている。

米調査会社ガートナーによると、TSMCは世界最大の半導体メーカー。世界で最も評価額が高い上場企業の一つでもあり、16日時点の時価総額は12兆8000億台湾ドル(約56兆3000億円)に上る。

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