豪州の対中輸出が過去最高に、コロナ調査で悪化の関係改善か

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笑顔で握手を交わす豪州のアルバニージー首相(左)と中国の習近平国家主席/Yan Yan/Xinhua/Getty Images/File

笑顔で握手を交わす豪州のアルバニージー首相(左)と中国の習近平国家主席/Yan Yan/Xinhua/Getty Images/File

香港(CNN) オーストラリア統計局は13日までに、関係改善の兆しが見える中国向けの輸出額が今年3月、過去最高の水準に達したと報告した。

金額にして約190億豪州ドルで、前月比では28%増、前年同月比では31%増。3月の数字は記録収集が始まった1988年以降では月間単位として過去最高ともなった。

特に一般炭の輸出が好調で、3月には前年同月比で約122%増の2億3800万同ドルに増えた。塊状の鉄鉱石と微粒子状の鉄鉱石の中国向けの出荷もそれぞれ28%増、22.5%増を示した。

豪中関係は2020年初期、保守連合政権を率いていたモリソン前首相が中国で最初の感染拡大が起きた新型コロナウイルスの発生源の独立的な調査を求めたことが原因で冷却化。「政治的な思惑がある提案」と反発した中国が大麦、ロブスターや石炭など豪州産品への輸入規制を課していた。

しかし、豪州で労働党政権が誕生した昨年以降、両国関係には雪解けの兆候がみられ、中国は今年になり石炭輸入での締め付けを緩和するなどしていた。

豪州にとって中国は最大の貿易相手国で、海外交易の約3分の1の規模を占めている。中国による一般炭の輸入量では豪州への貿易規制を打ち出す前、同国産が5分の1以上の比率となっていた。

豪州産の鉄鉱石は、両国関係が冷え切った時期でも中国にとって最大の輸入先であり続け、昨年の輸入量は計11億トンだったがこのうちの65%が豪州からだった。コロナ禍から抜け出す経済立て直しには豪州産の一次産品の確保が必要な事情にも迫られている。

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