猛暑の中国、電力不足と豚肉価格高騰の恐れ

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フェイスマスクを着用し扇風機をもって歩く人=13日、中国・上海/Aly Song/Reuters

フェイスマスクを着用し扇風機をもって歩く人=13日、中国・上海/Aly Song/Reuters

香港(CNN Business) 猛暑に見舞われている中国で、主要な製造業地域が企業や家庭に電力の使用を控えるよう呼びかけ、また穀物不作の恐れから豚肉価格が高騰している。

新型コロナウイルス感染症対策の厳しい都市封鎖から経済が回復しようとしているなか、数十の都市が記録的な高温に見舞われている。この熱波はまた、主に食品価格の上昇によって消費者物価が23カ月ぶりの高水準に達している中でのものでもある。

国家気象局によると、全国で84の都市が13日に最も厳しい赤色警報を発令した。この警報は24時間以内に気温が40度を超えると見込まれるときに出される。上海では10日に今年初めて40度を記録した。

人々がエアコンをつけるようになったため、熱波によって多くの地域で電力需要が極端に増えている。

東海岸の主要な輸出・製造拠点である浙江省は12日、6500万人の住民と企業に節電を促した。

浙江省エネルギー局と国営電力会社の国家電網は共同声明で、「住民と企業への電力供給を確保するため、社会全体が節電に取り組んでほしい」と述べた。

中国の証券会社のアナリストによると、浙江省エネルギー局は杭州市や紹興市、海寧市のポリエステル生産会社や織物捺染(なっせん)会社など、エネルギー集約型の企業への電力供給を制限しているという。

今回の電力不足は、昨年後半に広範な停電を引き起こしたエネルギー危機から脱したわずか数カ月後に発生した。停電は、中国が電力の約60%を発電するために使用している石炭の不足と、電力需要の急増が原因だった。

今回の熱波とそれに伴う電力供給制限は、数カ月に及ぶ厳しい都市封鎖からまだ回復していない中国の巨大な製造業に新たな難題を突きつけている。

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