欧州中央銀行が2011年以来の利上げへ 記録的インフレに対応

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記者会見で発言する欧州中央銀行のラガルド総裁(写真右)ら=9日、オランダ・アムステルダム/John Thys/AFP/Getty Images

記者会見で発言する欧州中央銀行のラガルド総裁(写真右)ら=9日、オランダ・アムステルダム/John Thys/AFP/Getty Images

(CNN) 欧州中央銀行(ECB)はウクライナでの戦争による記録的な高インフレを抑制するため、低金利を終了して利上げに踏み切る。

ECBは9日の会合で金利を据え置いたが、次回利上げを行う計画を確認。来月0.25%の利上げを検討中だと明らかにした。

「理事会は来月の金融政策会合でECBの主要金利を25ベーシスポイント引き上げる意向だ。一方、主要な借り換えオペの金利、限界貸出制度と預金制度の金利をそれぞれ0%、0.25%、マイナス0.5%に据え置くことを決定した。 今後の見通しとして、現時点の評価に基づくと9月に主要金利を再び引き上げると予想している」と発表にはある。

また「9月以降も緩やかだが持続的な追加利上げが適切」と予想しているという。

今回の発表は、ユーロを使用している19カ国の年間インフレ率が5月に8.1%に達し、過去最高となったことを受けたもの。

「高インフレは我々全員にとって大きな課題だ。理事会はインフレ率が中期的に目標の2%に戻るようにする」としている。

ECBはまた、ユーロ圏の成長見通しを3月の予測から大幅に引き下げた。今年の実質GDP成長率を2.8%、来年は2.1%と予想。3月の会合では今年3.7%、来年2.8%の経済成長率を予想していた。

「ロシアのウクライナに対する不当な攻撃は、欧州やその他の国の経済に重荷をかけ続けている。貿易を妨げ、原材料不足を招き、エネルギーや商品価格の高騰を招いている。これらの要因は、特に短期的には引き続き景況感を圧迫し、成長を鈍化させるだろう。現在の逆風が和らげば、経済活動は再び活発化すると予想される」とECBは説明している。

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