「空飛ぶ車」、耐空証明を取得 操縦にはパイロット免許必要
試験パイロットを務めたステファン・クライン氏は「エアカーの認証は効率性の高い空飛ぶ車の大量生産への扉を開くものだ」と説明する。同氏はエアカーの発明者であり、開発チームのリーダーも務めている。
英王立航空協会の耐空・保守専門家グループでトップを務めるキリアコス・クロウシス氏によると、同様の乗り物が認証されたのは今回が初めてではない。
他に開発中の乗り物としては、路上走行車としても使用可能なジャイロプレーン「PAL―Vリバティー」がある。開発を手掛けるオランダのPAL―V社によると、同機はEASAから完全認証に向けた基準を与えられたものの、最後の「適合性実証」段階がまだ終わっていない。
また昨年1月の発表によると、米国に拠点を置くテラフージア社も、同社の乗り物「トランジション」について米連邦航空局(FAA)から特別軽量スポーツ機の耐空証明を取得した。
クロウシス氏は、「エアカー」のような乗り物がいつの日かヘリコプターに取って代わる可能性もあるとの見方を示す。
「エアカーの推進システムに内燃機関を選んだのはおそらく、実証済みの技術を当てにしてのことだろう」とクロウシス氏。「こうした乗り物の利用が拡大すれば、特に都市部で環境への影響が深刻になる可能性がある」と語る。
「私は近い将来に完全電動か少なくともハイブリッド、あるいはそれに似たモデルが登場し、環境維持の目標に貢献することになると信じている」(クロウシス氏)