ワクチン接種の目標、達成は20州にとどまる 米

フィラデルフィア消防局の隊員がワクチンの投与準備をする様子=3月26日/Matt Rourke/AP

2021.07.05 Mon posted at 17:24 JST

(CNN) 米国のバイデン政権が掲げている7月4日の独立記念日までに成人の70%が新型コロナウイルスのワクチン接種を行うという目標について、全米50州のうち20州がこの目標に到達したことがわかった。

ホワイトハウス当局者は先月、期日までに目標を達成することは難しいと認めていた。バイデン大統領は5月に70%接種の目標を掲げたが、当時は現在よりもワクチン接種のペースがはるかに速かった。

米国のワクチン接種のペースが最も速かったのは4月中旬で、7日間平均で1日あたり330万回の接種が行われていた。当時は毎日180万人が新たにワクチン接種を完了していた。

しかし、このペースは維持できず、7月3日時点で、7日間平均の1日あたりの接種回数は112万1064回。ワクチン接種を完了した人の人数は1日あたり約68万5472人となっている。

政権が掲げた独立記念日までに成人1億6000万人にワクチン接種を行うという目標には近づいており、連邦政府のデータによれば、今月3日までにワクチン接種を完了した人の数は1億5700万人。

フィラデルフィア消防局の隊員がワクチンの投与準備をする様子=3月26日

国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は4日、NBCの番組で、「国として、全体として、我々は非常にうまくやっている」と述べた。

専門家からは、一部地域でワクチン接種率が低いことに対するリスクを警戒する声が出ている。米国では、全米50州と首都ワシントンで、インドで最初に見つかった変異株(デルタ株)が検出された。

感染力が高く、より重い症状を引き起こすとされるデルタ株は急速に広がっており、一部地域では当局者がワクチン接種を完了した人についてもマスクの着用を再び促している。

ファウチ所長は「一部の州ではワクチン接種率が35%以下の水準となっている」と指摘。そうした状況では一部地域で感染の急拡大が起こる可能性があるが、米国ではかなりの割合の人口がワクチン接種を行っているため、全米で感染の急拡大が起こることはなだろうとの見通しを示した。

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