冥王星、やっぱり惑星? 研究者が「格下げ」に異議

冥王星、準惑星への「格下げ」は不当だった?/NASA

2018.09.11 Tue posted at 13:22 JST

(CNN) 2006年にそれまでの惑星から準惑星へと区分が変更になった冥王星について、「格下げ」に異議を唱える声が一部の研究者から上がっている。当時の判断の根拠となった惑星の定義に関する説明がそもそも有効ではなかったというのが理由だ。

国際天文学連合(IAU)は惑星の条件として、太陽の周りを公転する天体であること、球形もしくはそれに近い形状を維持していること、公転軌道上の他の天体を排除していることを挙げている。冥王星に関しては他の天体を排除できるだけの質量を有していないとの見方から、惑星の条件を満たしていないという結論が下った。

準惑星への「格下げ」の決定をめぐってはこれまでも議論が起こっていたが、改めてこれに反論する内容の論文がこのほど米科学誌に掲載された。論文を執筆した研究チームは「他の天体の排除」という条件に着目。過去2世紀以上の文献を調べたところ、この条件を惑星の定義に使用している研究は、19世紀初頭に発表された1件のみだったという。

研究チームはさらに、惑星を区分する基準が1950年代に改められたと指摘する。そこでは惑星かそうでないかを決定するのは、当該の天体がどのように形成されたかによるとされた。

論文の主執筆者である米セントラルフロリダ大学のフィリップ・メッツガー氏は惑星の区分について、十分な質量があり、重力によって球形を維持しているかどうかを基準にするべきだと提言。それこそが「惑星の進化にとっての重要な段階であり、それが起きたときに天体内での活発な地質活動が始まるからだ」と主張した。

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