バリ島火山、50年ぶり噴火の恐れ 4万8000人避難

バリ島アグン山で噴火の危険性が高まっているという

2017.09.26 Tue posted at 10:37 JST

(CNN) インドネシア・バリ島の北東部にあるアグン山が約50年ぶりに噴火する危険性が高まり、26日までに住民など4万8000人以上が避難した。

インドネシア国家災害対策局によると、アグン山から12キロの圏内が立ち入り禁止区域に指定され、これまでに4万8540人が301カ所の仮設避難所に避難した。さらに1万4000人を危険区域から避難させようとしているが、農作物や家畜を残して避難したがらない住民もいるという。

警戒警報は4段階で最も高いレベルに引き上げられた。国際赤十字によれば、立ち入り禁止区域の周辺には警告の看板を設置し、数百人あまりのボランティアを配置しているという。

国家火山センターは、アグン山周辺の地震活動が活発化し、噴火の恐れが強まったとして、22日に警戒レベルを引き上げていた。

バリ島は観光地としても人気があり、特にオーストラリアからの観光客が多い。オーストラリア領事館は、同火山周辺では屋外の活動を避けるよう促した。

バリ島の主要観光地であるクタ地区やスミニャック地区からアグン山までの距離は約70キロ。航空機にも、周辺の飛行を避けるよう呼びかけが行われているが、バリ空港によれば、25日午前現在、便の欠航は出ていないという。

地元紙の25日の報道によると、現地の9空港では、便の行先変更や乗客が影響を受けた場合に備えて対応準備に入った。

4万8000人を超える住民が301カ所の仮設避難所に避難している

バリ観光局によると、周辺の島とバリ島を結ぶフェリーなどの交通機関には、今のところ影響は出ていない。しかし降灰に備えて十分な数のマスクを用意しておくよう、観光客などに呼びかけている。

アグン山は前回、1963年3月に噴火。この時は周辺の複数の集落が破壊され、約2000人が死亡した。

バリ島火山、50年ぶりに噴火か

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