ニューヨーク(CNNMoney) 人気ゲームアプリ「アングリーバード」の開発元ロビオ(フィンランド)は27日までに、従業員を最大で約260人削減すると発表した。全従業員の39%にあたるという。
ロビオは事業を縮小し、少数の製品に経営資源を集中するという。同社が大規模な人員削減を行うのはこの1年で2回目。
この数年、ロビオはアングリーバードのヒットをてこに事業拡大を図ってきた。アングリーバードのテーマパークをはじめ、子ども向けのeラーニング事業や、本、テレビアニメなどを展開している。
ペッカ・ランタラ最高経営責任者(CEO)は声明で、「現在の財務状況のなかで、最も得意とする分野に注力すべきだ」と述べた。
ランタラCEOによれば、来年公開予定のアングリーバードの映画を担当している従業員は対象になっていないという。
アングリーバードは2009年に発表され、世界中で大ヒット。その後、ロビオは同じようなコンセプトのゲームをいくつも発表したが、どれも第1作ほどの成功は収めていない。
ゲーム業界の専門家によれば、今回の人員削減は驚くものではないという。「ファームビル」のジンガや「キャンディークラッシュ」のキングと同様に、ロビオも1つのヒット作に依存しすぎたからだ。
ロビオでは現在、20タイトル以上のゲームを開発している。新作のなかには「リトライ」のように、アングリーバードと関係はないが一定の成功を収めた作品もある。
一方で7月には、最新版の「アングリーバード2」を公開。ダウンロードは無料だが、アプリ内購入の選択肢を増やした。
ロビオによれば、アングリーバード2は1カ月で約5000万ダウンロードを記録。「出足は好調」だという。