イラン最高指導者、米国との核協議に懐疑的な見方 「成果が出るとは思わない」
(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は、米国との間で進めているイランの核開発に関する協議をめぐり、米国側が合意条件を厳格化しているため「成果が出るとは思わない」と懐疑的な見方を示した。
ハメネイ師は、ライシ前大統領の時代にも間接的な交渉はあったものの何の結果も出なかったとし、成果が出るとは思えず、どうなるか分からないと語った。
ハメネイ師は、米国がイランに対しウラン濃縮をやめるよう求めていることについて「大きな誤りだ」と非難し、イランが米国の許可を待つつもりはないと強調した。米国の交渉担当者に対しては「くだらないことを言わないように」と批判した。
ウランは核燃料として利用されるが、高濃縮すれば核兵器にも転用可能。米国側では、イランに国内でのウラン濃縮を認めるか否かについて、当局者の間で発言が一致していない。
イランは、核拡散防止条約(NPT)に基づき、ウランを濃縮する権利があると主張し、この権利は「いかなる条件下でも放棄しない」としている。
一方、米国のトランプ大統領は先週の中東訪問時、イランが核合意に応じなければ攻撃も辞さない構えを見せたものの、ウラン濃縮の権利を明確に否定はしなかった。
米国のウィトコフ中東担当特使は週末に米メディアの番組で、ウラン濃縮は1%も容認できないと語った。