ウクライナ側で戦闘に参加、豪男性に禁錮13年 ロシア裁判所
(CNN) ロシアが占領するウクライナ東部ルハンスク州の裁判所は16日、ウクライナ軍に参加していたとしてオーストラリア人のオスカー・ジェンキンズ被告(33)に対し、最高警備の刑務所での禁錮13年を言い渡した。検察が発表した。
検察によると、ジェンキンズ被告は昨年3月から12月にかけ、ロシアに対してウクライナ側で戦闘に参加した傭兵(ようへい)と認定され、裁判所で有罪判決を受けた。
オーストラリアのウォン外相は17日、今回の判決について、でたらめな裁判だと非難し、ロシアに対して国際人道法に従って被告を扱うよう求めた。
メルボルン出身のジェンキンズ被告が昨年12月にロシア軍に拘束されて以降、豪政府は釈放を繰り返し要求している。
ウォン氏は声明で、同被告の状況を深く懸念しているとし、ウクライナや赤十字国際委員会(ICRC)などと連携し、被告の安全と解放を求め続けると述べた。
ロシア側は、ジェンキンズ被告が月額7400〜1万ドルを受け取って傭兵として戦ったと主張している。ロシア政府は、傭兵は国際法上の捕虜の保護を受けず、刑事訴追の対象になるとの立場だ。
ロシア占領下の裁判所が公開した写真では、ジェンキンズ被告が手を後ろに組み、ガラス張りの被告席に立つ姿が映っている。
昨年末、同被告が捕虜になったとされる映像がロシアのテレグラムに投稿され、その存在が明らかになった。
オーストラリアはロシアのウクライナ侵攻を非難しており、2022年以降、ウクライナ政府に対して支援を行っているほか、豪軍はウクライナ軍への訓練を提供している。