イスラエルは1年以内にパレスチナ領土の占領終結を、国連決議採択
(CNN) 国連総会は18日、イスラエルに対して1年以内にパレスチナの領土占領を終らせるよう求める決議を圧倒的多数で採択した。
決議案は124カ国の賛成で採択された。反対したのは米国、ハンガリー、イスラエル、アルゼンチン、チェコ、フィジー、マラウイ、ミクロネシア、ナウル、パラオ、パプアニューギニア、パラグアイ、トンガ、ツバルの14カ国。43カ国は棄権した。
これに先立ち国際司法裁判所は7月に、イスラエルによるヨルダン川西岸地区と東エルサレム占領を違法と断定。イスラエルに対し、数十年に及ぶパレスチナの領土占領を「できる限り早期に」終らせるよう求めていた。
パレスチナのリヤド・マンスール国連大使は18日の決議採択を、「自由と正義を求める我々の闘争」における転機として評価した。今回の決議案は、オブザーバー国家として決議案提出の権利が認められたパレスチナが提出していた。
一方、イスラエルのダニー・ダノン国連大使は決議採択を受け、「パレスチナ自治政府の外交テロを支援する恥ずべき決定」と非難した。
国際司法裁判所の判断にも、国連総会決議にも拘束力はない。しかし来週から米ニューヨークで始まる国連の年次総会に向け、イスラエルの孤立が一層深まる可能性はある。
イスラエルは1967年の戦争で、ヨルダン川西岸と東エルサレム、ガザ地区、ゴラン高原を近隣のアラブ諸国から奪った。その後間もなく、各占領地でユダヤ人入植地の建設を始めた。
パレスチナはヨルダン川西岸とガザ地区を将来の国家とし、東エルサレムを首都としたい考え。一方、イスラエルはエルサレム全体を「永遠の首都」とみなしている。