ベネズエラの野党指導者、スペインに亡命 大統領選めぐり逮捕状
(CNN) 南米ベネズエラの野党指導者で7月に行われた大統領選の野党統一候補だったエドムンド・ゴンサレス氏が8日午後、母国を逃れ、スペインのマドリードに到着した。スペイン外務省が明らかにした。ゴンサレス氏には大統領選に関連するテロ、陰謀などの容疑で逮捕状が出されていた。
スペイン外務省の声明によると、ゴンザレス氏とその妻はトレホン・デ・アルドス空軍基地に降り立った。ゴンサレス氏は現在、スペインに亡命を申請しているとみられる。
ゴンサレス氏は8日、出国を認めないとする「強制と脅迫」を受けていたと語る一方で誰が脅迫を行ったのかは明らかにしなかった。ゴンサレス氏は同氏の報道チームがCNNスペイン語版に共有した音声メモで「すぐにベネズエラで自由と民主主義のための戦いを続ける」と確信していると述べ、支持者らの連帯を伝えるメッセージに謝意を示した。
ベネズエラは選挙管理当局が51%の得票率で現職のマドゥロ大統領の勝利を宣言して以来、危機的状況にある。選挙管理当局はマドゥロ氏の支持者で構成されている。
野党が発表した数万の投票結果はゴンサレス氏の圧勝を示していた。ベネズエラの野党と中南米諸国の複数の指導者らはマドゥロ氏の勝利を認めず、数千人が逮捕され、死者も出る抗議活動を引き起こした。
ロドリゲス副大統領は7日の声明で、ゴンサレス氏が「国を離れ、スペインに政治亡命を要請した」と発表。
ゴンサレス氏は「自発的な難民」として首都カラカスのスペイン大使館に滞在しており、ベネズエラは「国の安定と政治的平和のため」に出国を許可したと付け加えた。
スペインのアルバレス外相はX(旧ツイッター)で、ゴンサレス氏は「自身の要請に基づき」スペイン空軍機でスペインに向かったと説明し、「スペイン政府はベネズエラ国民全員の政治的権利と身体の保全に尽力する」と述べた。