木にしがみついて夜を明かした10歳児救助、豪雨と洪水で3人死亡 スペイン

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豪雨により流されたアルベルチェ川にかかる橋=4日、スペイン/Alejandro Martínez Vélez/Europa Press/AP

豪雨により流されたアルベルチェ川にかかる橋=4日、スペイン/Alejandro Martínez Vélez/Europa Press/AP

(CNN) 降り続く大雨で大規模な洪水が発生したスペインの首都マドリード近郊で、木にしがみついて一夜を明かしていた10歳の男の子が救助された。同地ではここ数日続いた豪雨で少なくとも3人が死亡している。

スペイン国営放送RTVEが4日に伝えたところによると、男の子の一家が乗った車は3日、マドリード州アルデア・デル・フレスノを流れるアルベルチェ川に転落した。

母親と娘はその日の晩に発見されて病院に搬送された。男の子は行方不明になっていたが、翌4日午前8時ごろ、私有地の守衛によって発見された。父親の捜索は今も続けられている。

一晩中木にしがみついて洪水を生き延びた少年が救出された=4日、スペイン・マドリード州アルデア・デル・フレスノ/Guardia Civil
一晩中木にしがみついて洪水を生き延びた少年が救出された=4日、スペイン・マドリード州アルデア・デル・フレスノ/Guardia Civil

地元当局者によると、大規模な洪水に見舞われたスペイン中部のトレドでは、4日までに3人の死亡が確認された。車や家屋などの建物にも大きな被害が出ている。

豪雨は5日には弱まり、スペイン気象庁は同地の警戒レベルを「赤」から「黄色」に引き下げた。

スペインはこの夏、異常な熱波に見舞われて山火事による被害が広がった。人間が引き起こした気候危機が加速する中で、こうした災害は今後一層激しさを増し、頻度も増えると専門家は予想している。

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