女性に説教させたイスラム聖職者、冒涜容疑で逮捕 インドネシア

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イスラム聖職者のパンジ・グミラン容疑者=1日、インドネシア・ジャカルタ/ Antara Foto/Reno Esnir/Reuters

イスラム聖職者のパンジ・グミラン容疑者=1日、インドネシア・ジャカルタ/ Antara Foto/Reno Esnir/Reuters

(CNN) 世界最大のイスラム教国インドネシアで、女性が男性と並んで説教や祈りをすることを認めたとして批判の的になっていたイスラム聖職者が、神への冒涜(ぼうとく)や憎悪発言の容疑で警察に逮捕された。

インドネシア国家警察が首都ジャカルタの犯罪捜査局前で記者団に語ったところによると、西ジャワ州で全寮制の学校を経営するパンジ・グミラン容疑者(77)は1日に逮捕された。

生徒約5000人が寄宿する同校は、男女が並んで祈りをささげたり、女性が指導者になったりするなど、イスラム教の学校としては異例の慣行で以前から批判の的になっていた。祈りの時間も男女を分離しない同校の方針は、一部の宗教団体の怒りを招いた。

警察は、具体的にパンジ容疑者のどんな行動が冒涜に当たるのかを明らかにしていない。ただ、一般からの告発を受けて行動したと説明している。

CNNインドネシアによると、同国のイスラム聖職者評議会は6月、「誤った宗教実践」を理由にパンジ容疑者の学校を調査していることを明らかにした。冒涜と憎悪発言で有罪になった場合、10年以下の禁錮を言い渡される可能性がある。

パンジ容疑者の弁護士は支持者に平静を呼びかけ、「彼は何百万もの支持者をもつ公人だ。こうなったことで何が起きるか分からない」とCNNインドネシアに語った。

支持者の1人は報復を恐れて匿名でCNNの取材に応じ、パンジ容疑者の逮捕は「不当」だと批判。これはインドネシアが宗教的に右傾化していることの表れだと話している。

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