アラブ連盟、シリア復帰を承認 11年ぶり
(CNN) アラブ連盟は7日、エジプト・カイロの本部で特別会合を開き、シリアの復帰を承認したと発表した。シリアの復帰は11年ぶり。これまで反政府デモに対する暴力的な弾圧を理由に加盟資格が停止されていた。
アラブ連盟は中東とアフリカ諸国およびパレスチナ解放機構(PLO)で組織され、政治、経済、文化、社会的関係の強化を目的としている。
発表によると、加盟国は7日に開いた会合で、シリア政府の代表団をアラブ連盟理事会の会合に復帰させることで合意した。
さらに、シリア危機の解決に向けた「現実的で有効な措置」を講じる必要性を強調している。
アラブ連盟のアフマド・アブル・ゲイト事務総長が7日、記者団に語ったところによると、シリアのバッシャール・アサド大統領は今後、もし招待されて本人が望んだ場合、アラブ連盟の首脳会合に出席できる。
「シリアは今夜からアラブ連盟の正式な加盟国になり、明日からはいかなる会合にも参加する権利をもつ。議長国が、今回の場合はサウジアラビアが招待状を送れば、(アサド大統領は)本人が望めば出席できる」とゲイト事務総長は語った。
専門家によると、シリアのアラブ連盟復帰によってアサド大統領が国際社会で復権できる可能性が浮上し、アサド政権に対する制裁の解除につながる可能性もある。
国連によると、シリア国民は未曽有の貧困と食料不安に直面している。世界食糧計画(WFP)の推計では、シリアの人口の半数を超す1200万人あまりが食料不安に陥っている。