パトリオットでロシア極超音速ミサイルを初の迎撃、ウクライナ主張

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地対空ミサイル「パトリオット」/Bernd Wüstneck/dpa/picture alliance/Getty Images/FILE

地対空ミサイル「パトリオット」/Bernd Wüstneck/dpa/picture alliance/Getty Images/FILE

(CNN) ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は6日、ロシア軍の極超音速ミサイル「キンジャル」の迎撃に米国製の地対空ミサイル「パトリオット」を初めて使い、撃墜に成功したと発表した。

SNS上で述べた。ロシア軍によるキンジャルの配備や実戦への投入などはごくまれで、迎撃も困難とされてきた。同司令官などの今回の主張が本当なら、ロシアの新世代型兵器の能力に疑問符がつくとの見方も出ている。

ウクライナ空軍のイフナト報道官は6日、ロシアは「パトリオットは旧式の米国製兵器で、ロシア製兵器が世界で最良」と言い張ってきたと指摘。その上で、米国製兵器は極超音速ミサイルにも効果的に対処し得ることが確認されたと説明。「キンジャルの迎撃成功は、ロシアの顔に平手打ちを食わせたことになる」と主張した。

ロシアのプーチン大統領は過去に、「キンジャルは既存の全ての、あるいは今後出現が予想される対空やミサイル迎撃の防空システムを打ち負かすだろう」とも誇示していた。

キンジャルをめぐっては今年3月、ウクライナの標的を狙って複数撃ち込まれる攻撃があった。しかし、この攻撃による被害の程度や標的に全て命中する精度を示したのかなどは不明となっていた。

軍事専門家らは、最終飛行段階におけるキンジャルの能力を疑問視してもおり、標的に接近した際、想定されているほど高速ではなく制御性も容易ではない可能性に言及している。

ウクライナはこれまで防空能力を強化するため少なくとも2基のパトリオットを引き取っており、1基は米国から残りはドイツからとなっている。ウクライナによる以前の防空手段ではキンジャルのようなロシアの最新型ミサイルの撃墜は不可能との見方もあった。

ウクライナのレズニコウ国防相は先月、パトリオットはウクライナのインフラ施設を弾道ミサイル攻撃から守るため非常に重要な兵器との認識を示してもいた。

軍事専門家らは、パトリオットは戦況を一夜で一変させるような兵器ではないと釘を刺し、運用には要員の大幅な訓練や後方支援態勢の確保が必要であることに注意を向けた。

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