ポーランド、ドイツの許可なしでも戦車供与の可能性 首相発言
(CNN) ポーランドのモラビエツキ首相は19日、ポーランドはウクライナにドイツ製戦車を供与する許可を得るか、「我々単独で正しいことをするか」のどちらかだとの認識を示した。
レオパルト2戦車はドイツで製造されているため、供与には通常ドイツ政府の許可が必要になる。
モラビエツキ氏はドイツの供与許可が遅れていることについて聞かれ、ポーランドは既にウクライナに戦車14両の供与を申し出たと明らかにした。
そのうえで「他国もこうしたニーズを満たすようにしなければならない。他国の中でこれまで最も積極性に欠けているのはドイツだ」と指摘した。
モラビエツキ氏の発言はダボスの世界経済フォーラムからの帰途、ビデオインタビューで述べたもの。
モラビエツキ氏は対ロシア制裁の緩和を呼び掛けているボリス・ピストリウス氏がドイツ国防相に就任したことについても聞かれ、「非常に気がかりだ。ドイツの新国防相についてはよく知らない。分かっているのは、私をやや心配させるということだ」と述べた。
ただ、ピトリウス氏の「最初の対応がどのようなものになるか」、数日かけて見極める必要があるとの考えも示した。
欧米諸国に対しては、ウクライナへの重戦車の供与を求める声が強まっている。
フランスとポーランド、英国は既に、ロシアからの自衛に使う戦車をウクライナに近く送ると表明。フィンランドも追随を検討している。
ドイツは歩兵戦闘車を供与する方針を示しているが、戦車の提供には踏み込んでいない。ドイツのショルツ首相は、そうした計画については米国を含む西側の同盟国全体と調整する必要があると強調している。