中国・広州でコロナ感染拡大、3地区でロックダウン
(CNN) 中国南部広東省の省都、広州市で新型コロナウイルスの感染が拡大し、9日までに市内の3地区がロックダウン(都市封鎖)に入った。
広州で8日に確認された新規感染者は2637人と、4日連続で1000人を超えた。中国本土全体でも過去6カ月で最多の新規感染者が報告されているが、その3分の1近くを同市が占める。
広州での流行としては、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が始まってから最大の規模。感染者の大半は都市部の住宅地、海珠区に集中している。
同区は5日からロックダウン下に置かれた。住民は不要不急の外出を避けるよう指示され、バスや地下鉄など公共交通機関の運行は停止した。ロックダウンは当初3日間の予定だったが、その後11日までに延長された。
9日朝には、市西部に位置する旧市街の茘湾区がロックダウンの対象に追加された。区内にある大学キャンパスも閉鎖され、学校の授業はすべてオンラインに移行した。託児所や飲食店、必需品以外の店舗は閉鎖されている。
さらに同日午後には、番禺区がロックダウン入り。13日までの間、自家用車や自転車の通行も禁止された。
市内9区で一斉検査が実施され、40以上の地下鉄駅が閉鎖された。感染者と同じ建物の住人らは濃厚接触者とみなされ、隔離施設へ移送された。
今のところ中国内のほかの都市でみられたほど厳格な措置ではなく、低リスクとされる地区では食料などの買い物に出ることもできる。
だがSNSでは、今年の春に上海で2カ月続いたようなロックダウンに発展する事態を懸念する書き込みが相次ぎ、買いだめに走る市民も出ている。検閲をくぐり抜けようと、広州で使われる広東語で当局を口汚く非難する投稿も目立っている。