中国軍、ロシア軍と同じ潜在的な弱点 米国防大の新報告書

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漳州市で実施された中国陸軍の演習=9月2日撮影/Future Publishing/Getty Images

漳州市で実施された中国陸軍の演習=9月2日撮影/Future Publishing/Getty Images

報告書の著者であるジョエル・ウズノー氏によると、PLAの幹部は軍種をまたいだ訓練の不足から、これと同様の問題に直面している。

「例えば、作戦指揮官が後方支援部門でキャリアを広げる機会はほとんどない。その逆もしかりだ」(ウズノー氏)。同氏は米国防大学中国軍事研究センターの上級研究員を務める。
 
報告書によると、21年に四つ星司令官(米軍の統合参謀本部議長やインド太平洋軍司令官、あるいは中国の中央軍事委員会幹部や戦区司令官など)を比較したところ、米軍の40人全員が統合軍の経験があったのに対し、中国軍では31人中77%しか統合軍の経験がなかった。

また、米国では四つ星司令官のほぼ全員が作戦経験を持つが、中国では半数近くが「プロの政治将校」だという。

ハワイにある米太平洋軍統合情報センターの元作戦責任者、カール・シュスター氏は、今回の報告書は「中国の現状や今後について私が見た中で最良の分析だ」と語る。

一方で、この報告書を基にウクライナと似た戦争でのPLAの戦いぶりを予想するのには慎重になった方がいいとも指摘した。中国軍にはロシア軍より優れた点が他に数多くあるからだ。

中国は新兵訓練の質がより高く、現在はもう徴集兵に依存していないが、ロシア軍は下士官の「80~85%を入隊7カ月の徴集兵に頼っている」(シュスター氏)。

ロシアとは異なり、中国にはプロの下士官も存在するという。

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