西側の武器流入で戦況バランスに変化、ウクライナ大統領らが指摘

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高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」に搭載されたロケット弾を披露するウクライナ軍司令官=1日/Anastasia Vlasova/For The Washington Post/Getty Images

高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」に搭載されたロケット弾を披露するウクライナ軍司令官=1日/Anastasia Vlasova/For The Washington Post/Getty Images

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国の軍隊が現状ロシア軍に対し「重大な損失」を負わせることが可能な状況にあるとの見方を示した。他のウクライナ当局者らも、西側からの武器の流入により戦況が変化しつつあると述べている。

毎日発信するビデオメッセージの中で、ゼレンスキー氏はウクライナ軍について「重大な兵站(へいたん)上の損失を占領軍に負わせることが可能だ。ロシア軍が制圧地域で態勢を維持し続けるのは一段と困難になっている。一歩一歩、我が軍は前進し、占領軍の補給を妨害する。また敵側の協力者を特定し、無力化する」と述べた。

ウクライナ軍のザルジニー総司令官は、米国の高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」をはじめとする長距離ミサイル発射装置が「ちょうど良いタイミングで到着した」ことが戦況を変える要因になっていると指摘。「状況をどうにか安定化できた。戦いは複雑で激しいものだが、完全に制御している」と強調した。

そのうえでHIMARSにより、敵側の指令拠点や弾薬及び燃料の貯蔵施設へのピンポイント爆撃を行っていると説明した。

CNNは今月、20回近い爆撃がロシア軍の前線をかなり越えた地点で行われたのを確認した。爆撃はドネツク、ルハンスク、ミコライウ、ヘルソンの各州で起きている。

ウクライナ国家安全保障防衛会議のダニロフ書記は国内のテレビで、「現在の状況は1カ月前と全く違う」と説明。十分な武器が提携国から届いたことで、ある程度対等な戦局を一定数の地点で確立できているとした。

また今後より多くの武器が手に入れば状況を有利に展開でき、戦争を可能な限り早期に終結させられるようにもなると付け加えた。

ルハンスク州の軍政トップのセルヒ・ハイダイ氏は18日、「我々が明確に理解しているのは、ロシア軍がこうした西側の武器の一段の増加を本当に恐れているということだ」と述べた。

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