ウクライナでの戦争、長期的結果を左右する重大局面に到達 西側当局者

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トルクメニスタン大統領との共同記者会見に臨むロシアのプーチン大統領=10日/Yury Kochetkov/Pool/AP

トルクメニスタン大統領との共同記者会見に臨むロシアのプーチン大統領=10日/Yury Kochetkov/Pool/AP

プーチン氏の次の一手

一方で米国と西側の関係者の目には、代償の大きい戦争を続けるというプーチン大統領の決意が減退している兆しは見えない。

「プーチン氏がウクライナに対して設定していると我々が見る戦略目標の点では、目標が変化した様子は一切見られない」とNATO関係者は言った。「プーチン氏はいまだに最終的には自分が勝利すると信じている。ウクライナの大部分、理想的には国全体を、物理的に支配するか、あるいは政治的な形で支配するつもりだ」

だがプーチン氏の決意が揺るがないとしても、西側諸国の意思は変わるのではないかという認識が高まっている。

戦闘が長引くにつれ、西側諸国の負担も増え続けている。米国も含め一部の西側諸国は、ウクライナへの武器供与が続いたことで自国の防衛に欠かせない武器備蓄の枯渇を懸念している。

米国にとっては「もっともな懸念だ」と、前述の政権高官も認めた。

そこに、燃料費の高騰とインフレ率増加という痛手も加わる。こうした代償が米国や欧州の一般市民にも影響を及ぼし始め、メディアの関心も日々の戦況から離れつつある。一部の当局者は、西側のウクライナ支援が先細りする可能性を危惧している。

13日、ウクライナ軍外国人部隊の広報担当者は、ウクライナに軍事支援をする国々に広がる「自己満足感」を嘲笑し、ロシアの侵攻に歯止めをかけるつもりならウクライナにはもっと支援が必要だと述べた。

「西側の友好国には、ウクライナが戦争で勝利するためにはこれまでに供与された軍事支援で十分だとの、ある種の自己満足感が漂っているようだ」。ウクライナ軍外国人部隊の広報担当者、ダミアン・マグルー氏は記者会見でこう述べた。

「とんでもない! 我々が戦場でロシア軍を打ち負かせるような状況に近いところまで彼らは全く来ていない」

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