埋葬されない遺体、飲料水の汚染 マリウポリでコレラ流行の懸念 ウクライナ

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破壊された住宅の前につくられた墓=5月31日、ウクライナ・マリウポリ/AFP/Getty Images

破壊された住宅の前につくられた墓=5月31日、ウクライナ・マリウポリ/AFP/Getty Images

(CNN) ロシア軍に制圧されたウクライナ南東部の港湾都市マリウポリで、下水が飲料水に混入して衛生状態が悪化し、コレラの流行が懸念されている。

マリウポリを追われた同市の市長顧問は、同地を制圧したロシア当局が隔離措置を検討していると語った。マリウポリでは腐敗した遺体やごみによって飲料水が汚染され、住民がコレラなどの伝染病の危険にさらされているという。

市長顧問は国営テレビで「市は遺体だらけの場所になった」「遺体は山積みされている。占領者は遺体を集団墓地に埋葬することさえできない」と語った。

CNNはこの主張について独自に検証することはできていない。

世界保健機関(WHO)はマリウポリのコレラ流行を警戒してドニプロにワクチンを配備しているが、マリウポリ住民にどう届けるのかは不明。5月にウクライナを訪れたWHOの専門家はマリウポリの状況について「道路に水たまりができ、下水と飲料水が混ざり合っているとの情報がある」と語っていた。

マリウポリ市長顧問は、どれほど悲惨な状況にあるのかは伝え難いと述べてこう語った。「伝染病と闘うために考えられる全ての筋書きの中で、ロシアが選んだのは、いつものことだが、最も皮肉な筋書きだった。ただ人々を市内に閉じ込めて、何もかもそのまま放置する。生き延びる者は生き延びる」

マリウポリの副市長は7日、ロシア侵攻前の人口約40万人のうち、15万人前後がマリウポリ市内に残り、郊外にはさらに3万~4万人がいるようだとの見方を示した。副市長も現在はマリウポリにはいない。

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