爆撃された劇場から生存者脱出、防空壕は無事 マリウポリ

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爆撃に遭ったマリウポリの劇場から生存者が脱出し始めている/From Telegram

爆撃に遭ったマリウポリの劇場から生存者が脱出し始めている/From Telegram

ウクライナ・リビウ(CNN) ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部ドネツク州マリウポリで、爆撃された劇場の建物に避難していた人たちの脱出が始まった。ドネツク州の元知事が17日に明らかにした。

マリウポリではロシア軍による爆撃が数週間にわたって続き、数十万人が脱出できなくなっている。ウクライナ当局者の推定によると、民間人2500人がこの戦闘のために死亡した。

ドネツク州のセルゲイ・タルタ元知事は17日、「戦争が始まって22日目の朝、マリウポリからようやく朗報が届いた。(劇場の)防空壕(ごう)は持ちこたえられた」とフェイスブックに投稿。「がれきの除去が始まり、生存者が脱出している」と伝えた。

タルタ氏はその後、ウクライナのテレビ局に対し、マリウポリの公共サービスは崩壊状態にあり、ロシアに再び攻撃される危険もあることから、救出作業は難航しているとした。

劇場に避難していた全員が生存しているのかどうかは分かっていない。タルタ氏は17日、爆撃された時には1300人が劇場内にいて、これまでに130人が救助されたと説明。「みんなができる限りのことをやっている。私の友人も助けに行った。だが砲撃が続いているので安全ではない。人々は自分たちでがれきを除去している。救出作戦はない。救助や治療、埋葬を行うはずのサービスは、もはや存在していない」と語った。

ウクライナ議会の人権委員は17日、大人や子どもの生存者が見つかっているが、被害の全容は分かっていないと述べ、「建物は高性能気化爆弾の衝撃に持ちこたえ、防空壕に隠れていた人々の命を守った」と伝えた。ただ、劇場のがれきの下敷きになった死傷者については情報がないと述べ、劇場爆撃を「ジェノサイド(集団殺害)であり、恐ろしい人道に対する罪」として非難した。

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