新型肺炎の「陰謀説」、科学者が共同声明で非難
(CNN) 中国中心に拡大している新型肺炎の問題で世界の科学者27人は19日、新型肺炎の感染源は動物ではなく中国の研究所とする陰謀説を事実誤認などと非難する共同声明を医学誌「ランセット」に掲載した。
27人は新型コロナウイルスの遺伝子構造を分析したとする世界の多数の国の科学者の研究結果を引用し、このウイルスは自然界の起源を持っていないことなどを示唆する陰謀論を団結して強く非難すると主張。
これらの研究結果は、新型コロナウイルスが他の出現する多くの病原菌と同様に野生生物に根差していることを圧倒的に証明しているとも強調した。「陰謀論は新型肺炎との闘いにおける我々の世界的な提携を危うくする恐怖心、うわさや偏見をもたらす以外の何物でもない」と続けた。
陰謀説をめぐってはCNNが先に、米国のトム・コットン上院議員(共和党、アーカンソー州選出)がFOXニュースの取材に今週応じ、「新型コロナウイルスは中国・武漢市の動物市場が感染源ではない」と指摘したと報道。
議員は「遠くない場所にある研究所で始まった可能性がある」とも続け、「そこが発生地との証拠は持っていないが少なくともこの疑問を発することはしなければならない」としていた。