ブルネイ、同性愛行為への死刑適用に猶予期間 国際社会の非難に配慮か

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ブルネイのハサナル・ボルキア国王。イスラム法に基づく刑罰について、適用に猶予期間を設ける考えを明らかにした/AFP/Getty Images

ブルネイのハサナル・ボルキア国王。イスラム法に基づく刑罰について、適用に猶予期間を設ける考えを明らかにした/AFP/Getty Images

(CNN) ブルネイのボルキア国王は5日、同性愛行為で有罪となった被告に対する死刑適用を猶予する方針を明らかにした。同国が厳格なイスラム法を先月施行したことに対し、国際社会からは非難の声が上がっており、反発を和らげる狙いがあるとみられる。

ボルキア国王はテレビ演説で猶予措置の延長を表明。国連の拷問等禁止条約を批准する考えも示した。

ブルネイは4月、同性愛行為や不倫、強姦(ごうかん)で有罪判決を受けた被告を厳罰に処す方針を発表した。新たな刑罰には石打ちによる死刑も含まれていた。

これに対し、ジョージ・クルーニーさんらセレブが人権団体とともに国王所有ホテルのボイコットを呼びかけたほか、JPモルガンやドイツ銀行なども従業員にブルネイ所有ホテルの利用を避けるよう通達していた。

ブルネイは豊富な石油埋蔵量を誇る王国で、2014年に東アジアの国として初めて国政レベルでシャリア(イスラム法)を導入。法整備や刑罰導入を段階的に進めてきた。

当初は「予防と処罰」に重点を置いた内容だとして新法の正当性を主張していたものの、反発の高まりで対応を余儀なくされたとみられる。

国王は演説で、新法をめぐる「誤解」が多いと主張。新法が「不安」を招いた可能性を認めつつも、「誤解が解ければ法律の長所が明らかになると信じている」と述べた。

適用猶予の発表を受け、LGBT(性的少数者)や人権活動家の間では安堵(あんど)の声が広がった。ただ、一部の団体は、厳罰を定めた法律自体は依然残っているとして廃止の必要性を訴えている。

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