米朝首脳会談、合意なしに打ち切り 制裁解除が原因か

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北朝鮮の金委員長(左)は核兵器の全面的な解体にも前向きな姿勢を見せていた/Saul Loeb/AFP/Getty Images

北朝鮮の金委員長(左)は核兵器の全面的な解体にも前向きな姿勢を見せていた/Saul Loeb/AFP/Getty Images

米朝首脳はこの日、前日に続き会談を続行。午前中には直接会談を実施し、その後、拡大会談に移り、ポンペオ国務長官や北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)党副委員長らが同席した。

その後、昼食会合を経て、合意文書に署名する予定だったが日程が突じょ、急変した。サンダース報道官は記者団に、拡大会合が長引いたと説明。拡大会議の終了後にトランプ氏は宿泊先のホテルに直接向かい、記者会見に臨むと述べた。

拡大会合の後、金氏の車列も宿泊先に戻った。金氏は28日午前の直接会談の冒頭、外国記者から北朝鮮の全面的な核兵器の解体の意志を問われ、「それに応じる用意がないのなら、ここに今いないだろう」と通訳を介して返答した。金氏が外国報道陣の質問に答えるのは初めてとの見方もある。トランプ氏がこのやりとりを聞き、「最高の返答だ」とたたえる一幕もあった。

双方で合意事項が取りまとめられた場合、北朝鮮による核施設の査察受け入れや凍結など具体的な非核化措置がどこまで打ち出されるのかが焦点となっていた。また、これに対する米側の見返り策として、双方の連絡事務所の設置問題や経済制裁の一部緩和も取りざたされていた。

今回の米朝首脳会談は昨年6月のシンガポール開催に次ぐもの。米朝はその後、非核化の具体的な対応策について協議していたが、非核化の手順や米国が提供する相応の措置などで双方の思惑の違いが露呈し膠着(こうちゃく)状態に陥っていた。

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